【小児矯正（子どもの矯正）とは】

小児矯正は、成長途中のお子さまのあごの発育や歯の生え変わりを活かして、将来の歯並び・かみ合わせを整えていく矯正治療です。永久歯が生えそろってから行う成人矯正と違い、骨の成長をコントロールできる時期に土台を整えるのが大きな特徴です。

【いつから始めるのがベスト？】

開始時期は症状によって異なりますが、目安は次の通りです。

• Ⅰ期治療（成長を利用する治療）
  乳歯と永久歯が混ざる「混合歯列期」に行うことが多く、6〜10歳前後が一般的な適齢期です。
• Ⅱ期治療（永久歯をきれいに並べる治療）
  永久歯が生えそろう小学校高学年〜中学生頃（12〜15歳目安）に行います。

※受け口など骨格のズレが強い場合は、3〜4歳頃からの早期介入が検討されることもあります。

【小児矯正で改善できる主な症状】

☑歯がデコボコしている／すき間がある

☑出っ歯（上の前歯が前に出ている）

☑受け口（下の歯が前に出ている）

☑かみ合わせが深い・浅い／左右のズレ

☑口がぽかんと開く、舌の癖、指しゃぶり など

【Ⅰ期治療とⅡ期治療の違い】

Ⅰ期治療（骨格・土台づくり）

目的：あごの成長バランスを整え、永久歯が並ぶスペースを確保すること。
成長期の力を利用して、将来「抜歯を避けられる可能性」や「Ⅱ期治療の負担軽減」を目指します。

Ⅱ期治療（歯列の仕上げ）

目的：永久歯をきれいに並べ、かみ合わせを完成させること。ワイヤー矯正やマウスピース矯正などで細かな歯並びを調整します。

【当院の小児矯正の特徴】

・成長・生活習慣まで見据えた治療計画をご提案します。
・お子さまの性格やライフスタイルに合わせて装置を選択します。
・痛みや不安に配慮したやさしい診療を心掛けています。
・定期的な経過観察でベストなタイミングを逃さない体制を整えています。

【使用する主な装置】

☑拡大床（取り外し式）：あごを広げて歯が並ぶスペースを作る装置。5〜13歳頃が適応の目安とされます。

☑マウスピース型矯正：軽度の歯列不正や習癖改善を目的に使用。

☑機能的矯正装置：受け口・出っ歯など骨格のズレにアプローチ。
☑ワイヤー矯正（Ⅱ期）：永久歯の仕上げ・かみ合わせの完成に使用。

【治療の流れ】

☑Ⅰ期治療：1〜3年程度
☑経過観察：1〜2年程度
☑Ⅱ期治療：1〜3年程度
トータルで3〜6年かかるケースもありますが、症状によってはⅠ期のみで完了することもあります。

☑成長を利用して骨格から整えられる
☑永久歯が並ぶスペースを確保しやすい
☑将来の抜歯や大がかりな矯正を回避できる可能性
☑かみ合わせ・発音・飲み込みなど機能面の改善
☑口呼吸・舌癖など悪習癖の早期改善

【デメリット／注意点】

☑装置の使用時間や通院が必要（協力度で結果が左右されます）
☑Ⅰ期後にⅡ期が必要になる場合がある
☑むし歯・歯肉炎予防のためのケアが重要
☑成長や歯の生え変わりにより、計画を調整することがある

小児矯正はお子さまの状態や装置により費用が異なります。
当院では治療内容と期間を丁寧にご説明し、ご納得いただいてから開始します。

• 相談料：【無料】
• 精密検査・診断料：【33,000円】
• Ⅰ期治療：【450,000円】
• Ⅱ期治療（必要な場合）：【330,000円〜880,000円】
• 調整料：【2,750円／月】

※医療費控除の対象になる場合があります。詳しくはご相談ください。

 

小児矯正は「今すぐ治療が必要かどうか」を判断することも大切です。当院では、成長と歯の生え変わりを見守りながら、最適なタイミングと方法をご提案します。気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。